Archi Future 2016 展示会レポート

「Archi Future 2016」開催

2016年10月27日(木)、東京・有明のTFTホールにて「Archi Future 2016」が開催されました。
今回で9回目を迎えたArchi Futureでしたが、当日は天候にも恵まれ、昨年同様、設計事務所、ゼネコン、サブコンの皆さまに多数のご来場をいただきました。特に今年は、東京からだけでなく、遠方から情報収集のために来場されていらっしゃる方々を多く見受けました。BIMが首都圏だけでなく、より全国に広がってきた一つの結果と感じられました。Archi FutureはBIMの情報発信をする展示会として広く認知されていることもあり、来場者の質の高さと熱心さを、今年もさらに実感することとなりました。年々盛況さを増している本イベントですが、今年の来場者も4,500名を超え、2ブースで出展した当社の展示ブースにも、多数のお客さまにお立ち寄りいただきました。

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テクニカルフォーラム『BCFを使った情報共有とレブロの新機能開発』

当日は、テクニカルフォーラムにて当社取締役 開発部部長の小倉が「BCFを使った情報共有と レブロの新機能開発」をテーマに、これまでのレブロの歩みと今後の開発について講演いたしました。

まず、改めてレブロのコンセプトとして、情報管理ツールのとしての発展をご紹介いたしました。モデルの一元管理(平断面連動・属性連動)やレブロの活用シーンとして、企画・計画段階から維持管理まで、作成したモデルデータが活用できる機能を搭載していること、そして、メーカー様との協業といった事例をご紹介いたしました。

そして、本講演のテーマととなる次期バージョン「レブロ2017」の新機能として「梁貫通可能領域のチェック機能」「BCFを使った情報共有」についてご紹介いたしました。

梁貫通可能領域のチェック機能

レブロ2017では、梁貫通可能領域の配置とチェック機能が搭載予定です。これにより、従来型の「設備担当が梁貫通可能領域をあらかじめ想定し、構造担当に確認をする」といったワークフローから「構造担当から設備担当に対し事前に梁貫通可能領域を通知する」といったワークフローへの移行を支援します。
具体的な機能としては、梁貫通可能領域の設定をオブジェクトとして配置し、図面やCG上で確認しながらスリーブの配置検討が可能になります。また、梁貫通の確認コマンドで、梁ごとにリストアップし、検査結果を確認、スリーブ断面図の作成も容易となります。今後の発展の可能性として、補強リングの対応やIFCファイルでの出力について、ご紹介いたしました。

BCFによる情報共有

BCFとは「BIM Collaboration Format」という部分的なスナップショットとコメントを対応ソフト間でやり取りするためのフォーマットです。同じIFCファイルを共有し、対象部分をスナップショットとコメントでやり取りすることができます。
これまで、業務を行う上で情報共有をする場合、図面の一部に書き込みをしたり、補足資料を付けたりする必要がありました。 今後はBCFを使うことにより、同じIFCファイルを参照しながら、BCFに対応しているソフト間で情報共有ができます。 このBCFを利用した機能は無償のレブロビューアにも搭載予定です。

新機能は、今後検証を重ね、開発を進めていく予定です。 当日は、お昼時にもかかわらず、会場外にも立ち見の方が出てしまうほど関心が高く、多数のお客さまにご聴講いただきました。

当社ブースの様子

当社ブースは今年度、入り口付近ということもあり、非常に多くのお客様にお立ち寄りいただきました。

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テクニカルフォーラムで発表いたしました「梁貫通可能領域のチェック機能」「BCFによる情報共有」について、実機でのデモをご覧いただきました。また、テクニカルフォーラムでは時間の都合上ご紹介ができなかったレブロ2017での新機能となる「照度分布図・照度計算書の作成」「スリムダクト、冷媒管ラックの追加」「操作性の向上(レイヤー一覧の常時起動パネル)」についても、実機でご紹介いたしました。さらに、当社ユーザ事例として最新となる東洋熱工業様との点群データを扱った事例も配布いたしました。

あらためまして、テクニカルフォーラムにご参加いただいた皆さま、また、当社展示ブースにお立ち寄りいただきました皆さまには、厚く御礼を申し上げます。

 ご来場、誠にありがとうございました。