JECA FAIR 2025 ~第73回電設工業展~ 展示会レポート

2025年5月28日(水)~5月30日(金)の3日間、インテックス大阪にて「第73回電設工業展 JECA FAIR」が開催されました。本展示会は、業務効率化システムや盤メーカー、電気工事業のDX技術を紹介する業界最大級のイベントでした。ゼネコン・電気工事会社を始め、3日間で約10万人の方にご来場いただき、大盛況の催しとなりました。当社は、Rebro2025の新機能の紹介を中心にセミナー・実機でのデモンストレーションを行い、大変多くの方にお越し頂きました。本レポートでは実際にブース内で行ったセミナー内容を紹介しております。

1. プレゼンテーションセミナー:新バージョンRebro 2025で取り組む電気設備DX ~幹線計算への連携~

弊社NYKシステムズ大阪事業所 営業部の豊留が、上記タイトルにてプレゼンテーションセミナーに登壇し、講演を行いました。

プレゼンテーションの様子
使用されたスライド

 

国土交通省が2026年度から確認申請においてPDF図面に加えIFCデータの提出、さらに2029年度からはIFCデータが必須および審査対象になると発表しました。また、規模別・業種別に企業のBIM導入率のデータでは、過半数以上の企業で導入が進んでおり、BIMを取り巻く環境の変化もお伝えしました。

新バージョンRebro2025では、特に電気設備工事会社からも声の多かった幹線計算への連携を見据えた機能アップを行いました。盤の管理と配線管理を連携し、幹線の亘長を自動取得できるようになったことに加え、配線管理の情報はExcelへの入出力ができるため、各ユーザー様がお持ちの幹線選定ツールと連携可能です。さらに、盤の管理からは日本電設工業協会が公開された標準書式での盤リスト出力ができます。BIMデータを活用したワークフローを取り入れることで、人為的なミスや手戻りの手間を削減し、業務効率化を図る事が出来ると考えております。

会場は満席となり、多くのお客さまにご聴講いただきました。電気設備におけるBIMの考え方やレブロへの期待が広まっていることがうかがえました。

 

2. 新バージョンRebro2025新機能

当セミナーでは、電気設備におけるBIM活用を見据えた新機能や電気作図ならびに汎用的な機能アップについて紹介しました。

盤の管理と配線管理の連携

今回のバージョンでは、配線管理に幹線のタブを追加し盤の管理と配線管理の情報を連携できるようにしました。これにより盤の設計から幹線亘長の取得がレブロ上で完結します。盤の管理コマンドでは、系統の絵をプルダウン形式で選択が可能であり、盤の管理からは盤名称、幹線番号、系統情報を受け渡し、配線管理からは長さ情報を受け渡しが出来るようになりました。亘長は接続点区切りでの長さを算出できるため、図面上やCG上で色分け表示し確認も行えます。

配線管理の画面

>Rebro2025機能紹介「配線管理で幹線亘長の取得」についてはこちらをご覧ください。

 

日本電設工業協会 標準書式での盤リスト出力

盤リストの出力形式に日本電設工業協会の標準書式を追加しました。Rebro2025出荷値から出力できるよう設定されているため、ユーザー様側での登録作業の手間なくご利用いただけます。

日本電設工 業協会 盤リスト標準書式の出力に対応

>Rebro2025機能紹介「盤リスト標準書式の出力」についてはこちらをご覧ください。

 

電気作図の機能アップ

回路番号の添え字を3つまで設定可能にしたほか、条数記号の一括編集および追加、非常用照明の取り付け高さの一括編集に対応しました。その他、ケーブルダクト、レースウェイの定尺割りに対応しました。

電気作図の機能アップ

>Rebro2025機能紹介「2D配線作図の向上」についてはこちらをご覧ください。

 

汎用的な機能アップ

ウィンドウ、クイックアクセスツールバーのフローティングに対応しました。複数モニターでの作図が可能になり、同じ図面であればウィンドウを跨いでの渡り書き、異なる図面の場合でもそれぞれのウィンドウで作図できます。リボンのカスタマイズにも対応し、使用頻度の高いコマンドをグループとして登録可能です。その他、クラウドサービスのDropboxとの連携を追加、外部参照機能ではファイルの複数選択やファイルIDでの参照などに対応しました。

汎用的な機能アップ

>Rebro2025機能紹介「基本機能・操作」についてはこちらをご覧ください。

 

3. レブロで進める2D電気作図 ~作図の操作性と支援機能~

レブロは従来のCADと同様に平面的な作図を行うことで、属性情報が付与されている図面が出来る仕組みになっております。標準搭載のJECAシンボルを活用した一括配置、配置したシンボルから器具凡例表や配線注記表の作成、配線作図では一括接続や自動隠線の処理など、作業時間の短縮が見込める機能を紹介しました。

>「電気」についてはこちらをご覧ください。

 

4. レブロで進める3D電気作図 ~納まりから発注・製作を見据えて~

レブロには作図から発注・製作までを見据えた機能を搭載しております。ケーブルラックでは、ジェネリック部材で作図し、ネグロス電工・カナフジ電工のメーカー型番リスト記載の発注書作成まで可能です。バスダクト・シャフトスターでは、共同カイテックの実製品部材で作図が行えるため、データの不整合を防ぎ業務効率化へと繋がります。
干渉検査では、レブロや他社製ソフトで入力された建築や設備モデルとの干渉をチェックできます。離隔や検査ルートを設定、干渉検査の結果はリストと図面に表示されるほか、ExcelやCGシーンへの出力も出来るため、他社との打ち合わせなど合意形成にお役立ていただけます。

>「電気」についてはこちらをご覧ください。

 

5. レブロで広がる電気BIM ~属性情報の活用やアドイン連携~

新機能に関連して、盤の管理・配線管理の機能や、外部ツールとの連携における属性情報の活用としてアドイン連携しているツールについてもご紹介いたしました。

盤の管理

盤の管理では配電盤・分電盤・動力盤を、幹線で繋ぎ、親子関係をツリー上に表示し、合計負荷を確認することができます。回路番号を使って分電盤に繋がる照明器具などの負荷容量を集計し、Excelに盤リストとして出力可能です。Excelはフリーフォーマットですので、日本電設工業協会の標準書式への出力のほか、皆様が利用している書式に沿って出力いただけます。

 

配線管理

配線管理では、盤などの始点・終点の要素、経路などを指定し、ラックに敷設する配線情報を軌跡として確認できます。予め敷設するケーブルの本数や種類を選択し、ラックのサイズを選定の上、作図することで配線管理の画面へ情報として登録されます。配線は属性情報として部材に紐付く形で登録されるため、拾い集計への反映も可能です。

 

ルミナスプランナー連携 / Lightning Flow連携

レブロのシステム部材にはルミナスプランナー上で品番検索したパナソニック製照明器具の配線余長や負荷容量といった電気属性、配光データなどの実製品情報を登録することができます。配光データをもとに照度計算を行い、設定した設計照度に対して照明器具の必要数を算出することで自動配置から照度分布図の作成、合わせて照明器具表・計算結果表も出力されます。
Lightning Flowとの連携では、レブロ上で設定したデータをもとに、躯体の反射や太陽光の影響などをシミュレーションし、CG上で確認できます。前述の照度分布図に加え、視覚的な確認ができるため、関係者との合意形成にお役立ていただけます。

ルミナスプランナー連携 / Lightning Flow連携

 

InfiPoints連携

点群処理ソフトInfiPoints連携では、レブロのCGに点群データを参照表示できるようになりました。レイヤーの表示/非表示、読み込んだ点群データの点群同士、点群とレブロで描いた要素間での距離の測定ができますので、搬入経路や新設・既設の設備での検討にご活用いただけます。

Infipoints連携

>「アドイン機能」についてはこちらをご覧ください。

 

6. 当社ブースの様子

ブースでは新バージョンRebro2025の実機を展示し、基本的な機能から新機能をデモや動画にてご覧いただきました。新機能については、主に「幹線亘長の自動取得」「日本電設工業協会の標準書式での盤リスト出力」について紹介しました。レブロをご覧いただいた方から「簡単に作図できそう」「実際に使ってみたい」等のお声を頂きました。
BIMツールとしてだけでなく、CADとしての進化も並行して機能開発していますので今後のレブロにも是非ご期待ください。

 

最後に

最後に、当プレゼンテーションセミナーをご覧頂いた皆様、また当社展示ブースへお立ち寄り頂いた皆様には、改めて厚く御礼を申し上げます。

次回は東京で10月に開催される「Archi Future 2025」への出展を予定しております。

Rebroの最新情報ならびに出展等の情報は、当社ニュースメールより配信いたしますので、ぜひご登録ください。