Archi Future 2026 展示会レポート

「Archi Future 2026」開催

2026年10月23日(金)、東京・有明のTFTホールにて「Archi Future 2026」が開催されました。第19回目となる今回は7,085人(前年比103.1%)の方がご来場され、出展社49社、テクニカルフォーラムは5会場にて合計35講座が開催されました。

2026年4月にBIM図面審査がスタートしてから約半年が経ちました。「デジタルの臨界点 -揺らぐ世界で、建築と人間を問い直す-」をテーマとした今年は、テクニカルフォーラムでもAIを扱う講座が数多く並ぶなど、BIMの実運用とAI活用への関心の高さがうかがえる1日となりました。

当社も現行バージョンのRebro2026の製品出展と、Rebro CDEおよび来春リリース予定のRebro2027の実機紹介を行い、ブースにお立ち寄りいただいた多くのお客さまに新機能をご覧いただきました。

また、テクニカルフォーラムでは当社が2講座(E-1・E-2)を担当し、いずれも事前申込の段階で定員に達しました。Rebro2027の新機能やAI活用に対して、皆さまが強い関心をお持ちであることがうかがえる結果となりました。ご聴講いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。

セムリンクス株式会社様 事例レポート

「Archi Future 2026」にてセムリンクス株式会社様のレブロ活用事例レポートを公開いたしました。現場発の社内勉強会を起点としたレブロの全社展開や、新入社員教育のレブロへの一本化、BIMデータを活用した顧客との合意形成についてお話しいただいています。
(事例レポートはこちら)

テクニカルフォーラム① Rebro2027の新機能(機械設備編)とAI活用

―配管・ダクトの自動作図・系統管理×区画処理・確認業務×AI活用での効率化―

【E-1】E会場 11:15~11:45 NYKシステムズ 開発部 部長 兼 企画グループ グループ長 古賀 信貴

本テクニカルフォーラムでは、当社開発部の古賀より、Rebro2027で搭載予定の機械設備向けの新機能を「自動作図・系統管理」「確認業務・区画処理」「AI活用での効率化」の3つのテーマで紹介しました。

レブロが目指す自動作図

Rebroの名前は、スペイン語で「頭脳」を意味する「CEREBRO」に由来しており、2008年に「賢いCAD」をコンセプトとしてスタートしました。そのレブロが次に目指しているのが自動作図です。
「賢いCADの自動作図とは何か」「膨大な現場の経験値をどう活かすか」といった問いに向き合いながら、機能開発の検討を進めています。そして当社が大切にしているレブロらしさである「人間力」を存分に発揮していただけるよう、勝手に作図されるのではなく、作図者の意図や設備知識の経験値を詰め込んだBIMモデルを自動で作成することを、レブロらしい自動作図のコンセプトとしています。

配管・ダクトの自動作図

配管・ダクトの自動接続

Rebro2027では、用途を問わず汎用的に使える自動作図に対応します。メインルートの高さを指定し、接続する始点と終点の要素を選択すると、選択した要素の用途・サイズを取得して2要素間を自動作図します。混み合った場所でも作図しやすいよう、コマンド中いつでもアラウンドビューの表示切替や要素の追加表示ができ、接続口の位置や引き出し方向はハンドルで指定できます。

ダクトについてもシャフトやメインルートから機器器具への接続、設計用接続口と先置きしたダンパーの接続にも対応します。

サイズと用途を指定した仮の接続口として「設計用接続口」を配置できるようになります。
ダクトと配管のどちらにも使用でき、用途・サイズ・風量・流量を設定できます。

系統管理の強化

系統マップ

「系統マップ」パネルを追加します。系統マップは、BIMモデルのルートの繋がりや流れを簡易記号で表示するもので、表示したい用途の絞り込みや、用途・フロア・部屋ごとの色分け表示が可能です。モデルと連動しているため、要素を変更すると系統マップも自動的に更新されます。
混み合ったBIMモデルから1系統だけを取り出したり、系統の繋がりを確認したりできる系統マップは、複雑なBIMモデルでこそ力を発揮する機能と考えています。

系統管理の機能アップ

系統管理パネルで、芯々長さや重量など任意のプロパティ項目の合計値を表示できるようになります。選択した要素の数と属性の合計値が表示されるため、立ち上がり部分の管材と継手の重さの確認や、配管の芯々長さの合計の確認などに活用できます。また、系統管理で仕分けした要素をコマンド中に選択できるようにし、仕分けた要素単位での拾い集計も可能になります。

確認業務機能の追加(機械設備)

自動作図やAI活用が進むことで、作図後の確認業務増えていくと考えており、今後も安心してレブロを使い続けていただくための開発テーマとして、確認業務の機能強化にも取り組んでいます。

鳥居配管の確認

モデルの繋がりから、図面内で空気抜き・水抜きが必要な鳥居配管の箇所を検知できるようになります。確認結果は系統管理パネルに表示され、[確認モード]で鳥居配管部分を色分けして確認できます。空気抜きや水抜きを追加すると、鳥居配管の検出は解除されます。

逆勾配の確認

配管の「逆勾配」「順勾配」「勾配なし」を確認できます。プロパティ項目[サイズとルート]-[勾配の方向]からも確認でき、逆勾配を修正すると系統管理パネルも更新されます。

R32冷媒漏洩対策(DK-BIM連携)

ダイキン工業様のDK-BIMとの連携により、[冷媒選定]からDK-BIMで計算を行い、冷媒漏洩対策の要否を確認できるようにします。結果は部屋要素のカスタムプロパティに反映され、対策が必要な部屋にはマルチ冷媒制御ユニットを自動挿入することも可能になります。冷媒漏洩対策の要否は、部屋諸元や系統管理でも活用いただけます。

テクニカルフォーラム② Rebro2027の新機能(電気設備編)とAI活用

―電気作図の強化・系統管理×区画処理・確認業務×AI活用での効率化―

【E-2】E会場 12:00~12:30 NYKシステムズ 開発部 部長 兼 企画グループ グループ長 古賀 信貴

電気設備編では、「電気作図の強化」「確認業務・区画処理」「AI活用での効率化」をテーマに、Rebro2027で搭載予定の電気設備向けの新機能を紹介しました。

ユーザーヒアリングを踏まえた機能開発

今回の電気機能の開発にあたっては、「電気3D作図 ― レブロらしいBIMモデルを簡易に作成する」と「電気2D作図 ― 膨大な図面を素早く作図する」の2つのテーマに整理し、それぞれの機能アップを進めています。

電気3D ― BIMモデルを簡易に作成する

バスダクトの複数本同時作図

複数本のバスダクトを同時に作図できるようになります。本数と間隔を設定し、「ジョイナの位置を合わせる」にチェックを入れると、各バスダクトのジョイナを同じ位置に揃えて作図できます。作図中の高さ変更や、クイック結合による盤との接続にも対応します。

ケーブルラックの多段作図・UP/DN表記・サイジング

基準となるケーブルラックのサイズと高さを設定し、段ごとに高さ・レイヤー・サイズ・材料を設定して多段ラックを作図できるようになります。ルート上で高さが変わる箇所はUP・DNで表記でき、平面上でもルートの上がり下がりが分かります。
また、3Dケーブル・2D配線・配線管理の軌跡で設定された情報を基に、系統全体または区間を選択してケーブルラックのサイズを選定できます。

3Dケーブルの最小曲がり半径チェック

[配線材料の設定]で、材料・サイズごとにケーブルの曲がり半径を設定し、その半径で作図できるようになります。出荷値には内線規程の値を用意しており、CSVの保存・読み込みによる一括編集にも対応します。

3Dケーブルの並び検討・自動並び替え

ルートの整列コマンドで[外面の間隔]にチェックを入れると、ケーブルの外面形状の離隔で整列できるようになります。また、矢印で方向を指定してケーブル同士の交差を解消することもできます。

盤の管理の機能アップ

配電盤・幹線・分電盤などの繋がりを設定して管理する「盤の管理」で、[盤のタイプ]-[2次側の項目]にカスタムプロパティを設定できるようになります。電気容量に限らず、負荷に紐づくさまざまな情報を連動させることが可能です。

2D配線のIFC出力・拾い出し連携

2D配線のIFC出力に対応し、IFCビューア上で2D配線の形状やプロパティの値を確認できるようになります。これにより、コスモ・ソフト様のPLANEST+BIMとの連携が可能となり、プロパティセットで配線材料や条数記号を受け渡しできます。PLANEST+BIM上で機械設備・電気設備を拾い出すと、3Dモデル上で軌跡を確認することもできます。なお、リリース済みのコンプケア様の「みつもりくん」連携でも、2D配線を含む電気設備・機械設備の受け渡しに対応しています。

電気2D ― 図面を素早く作図する

配線の一括作図と断面での外径表示

ケーブルラック上に複数本の配線を一括で作図し、整列できるようになります。また、[条数記号の設定]で配線の外径を設定することで、断面図やCGで配線を外径表示できます(CGでの外径表示は選択可能)。

配線の作図・編集のしやすさ向上

日々の作図・編集の手間を減らすため下記の改善を実施します。

  • [器具の接続口にスナップする]を追加し、器具への吸着範囲を3段階で調整可能
  • 配線の辺を移動したとき、端部が同じ位置にある分岐配線も連動して移動
  • 器具を移動したとき、リンクする配線の辺の角度を維持して移動
  • シンボル削除時に配線を自動で再結合する設定を追加
  • CG画面上の配線や2D図形を右クリックで選択し、カットやプロパティ表示が可能

隠線処理・配線省略の改善

照明器具以外の部材と2D配線の間でも自動隠線ができるようになり、[配線記号の設定]-[その他]から対象と記号を設定できます。省略範囲と隠線処理は同じコマンド内でまとめて解除できます。配線省略コマンドには[すべてのビューで省略する]を追加し、省略範囲は白ハンドル、省略記号は黄色ハンドルで調整できるようになります。

添字・回路番号の編集効率化

添字はダブルクリックで直接編集できるようになります。回路番号は[回路番号の自動カウントアップ]で自動的に繰り上がるほか、[回路番号の一覧]から複数の回路番号を一括で繰り上げ・繰り下げできます。さらに、回路番号の設定の有無にかかわらず、リンクしている配線と機器器具を系統選択できるようになり、回路番号が未設定のものだけを選択することも可能です。

部材配置・拾い集計

部材配置ダイアログのプレビューで複線表示と単線表示を切り替えられるようになり、単線記号を確認しながらシステム記号・ユーザー記号を検索できます。部材配置時のリボンからは添字の書式も変更できます。拾い集計では、ケーブルダクト・レースウェイの長さごとの本数拾いに対応し、型番と併せて単線記号の絵も表示できるようになります。

確認業務機能の追加(電気設備)

非常用照明の配置確認と高天井への対応

非常用照明に法規に則った範囲円を設定し、緩和距離を考慮した配置位置の確認ができるようになります。
[非常用照明の設定]で取り付け高さを編集できるようにし、5m以上の高さの設定も追加できるようになります。高さの設定を追加すると、その設置高さに応じた照度範囲を、照明設計ソフト「ルミナスプランナー」からリアルタイムに自動取得します。また、照明器具もメーカー提供部材として登録できるようになります。

照明器具へのインサート自動配置

インサートの配置方法に[自動配置(照明器具)]を追加します。設置数・配置パターン・ピッチを設定して照明器具を選択すると、配置数が1個の場合は器具の中心に、2個・4個の場合は配置パターンに応じてインサートが自動配置されます。

両講座共通の内容

確認業務機能の追加

影響範囲円と機器器具の配置位置の確認

さまざまな機器器具で汎用的に使える影響範囲円の作図に対応します。講演では、機械設備編で排煙口、電気設備編で非常用照明に、法規に則った範囲円を設定する例を紹介しました。配置時に半径や表示・非表示を設定でき、配置後の変更も可能です。範囲円の表示・非表示は、要素ごとの設定を維持したままビューごとに切り替えられます。

また、機器器具の汎用的な配置位置の確認にも対応します。事前に緩和距離や対象要素などを設定し、検査対象の部屋を指定すると、範囲円と部屋の間の隙間を検出します。検出した隙間は塗り領域として作図できるため、配置の不足箇所がひと目で分かります。

防火区画貫通処理の強化

Rebro2026(Rev.4)にて、梁の防火区画貫通処理に対応しました。壁を要素選択して防火・防煙区画を作図する際に[階高で作図]にチェックを入れると、天端側をフロアラインまで作図でき、梁を含めた範囲で防火区画を作図できます。
防火区画貫通の設定に梁を追加することで、梁にも防火区画貫通を自動配置できるようになりました。処理材の配置対象は「すべて」「RC梁」「H鋼梁」から選択可能です。配置した防火区画貫通の情報は、プロパティの保存で[防火区画貫通の区画]などの項目を追加してCSV出力できるため、外部ツールでの確認業務にも活用できます。

さらにRebro2027では、スリーブ-外径からスリーブの種類を追加できるようになります。
区画貫通処理材についても、ネグロス電工様の処理材をはじめ、メーカー様のご協力のもと、今後も現場の運用に合わせて追加、強化してまいります。

RebroCDEの開発状況

昨年のArchi Future 2025でお伝えしたコンセプトに沿って、RebroCDEの開発を進めています。ローカルの図面をRebroCDEにアップロードすることで設備情報を蓄積し、3Dモデルで可視化したうえで、施工管理や受発注管理など設備情報のプロセス管理を行うことを目指しています。
「モデルだけでなく図面ベースでも管理したい」といったお声を踏まえ、2D図面の表示にも対応する予定です。また、AIとMCPサーバーで連携させることも想定しており、将来のAI活用に向けた準備という位置付けで開発を進めています。

現在のレブロでのAI活用方法

業務の中でAIが身近な存在となり、レブロでのAI活用について多くのお声をいただいていますことから、現在のレブロでできることをAI活用のヒントとして、2つの事例を紹介しました。

機器配置(Claudeの活用)

レブロから部屋情報のみをIFC形式で保存し、Anthropic社のAIツール「Claude」でIFCを解析して部屋の形状を読み取らせます。続けて、レブロの自動配置用CSVの仕様と配置する機器器具の一覧をアップロードし、部屋形状に合わせて照明や空調機の配置案を作成するよう指示します。作成された自動配置用のCSVファイルをレブロで読み込むと、AIツールで検討した位置に機器器具を自動配置できます。

系統確認(Copilotの活用)

レブロの[プロパティの保存]で、要素の属性と繋がり関係・接続情報をCSV形式で出力し、AIツール「Copilot」にアップロードして作図ルールの確認方法を指示します。講演では、接続ルールの判定結果として、接続順序の誤りや弁類の不足が検出されました。施工マニュアルや現場の経験値を基に解析させることもできます。
判定結果を図面マーカーの形式で出力すれば、レブロの[図面マーカー]で対象箇所を図面上で確認しながら修正できます。

AI活用で見えるレブロの未来像

中間ファイルを介した活用から一歩進み、MCPなどの仕組みを通じてAIツールとレブロが直接つながる将来像についても、検討中のアイデアを紹介しました。
AIは作図者に代わるものではなく、作図者の意図や知識を支えるパートナーであると当社は考えています。人間力とBIM、そしてAIを調和させ、皆さまのご意見をお聞かせいただきながら、レブロらしい未来を目指してまいります。

ブースの様子

ブースでは、テクニカルフォーラムでご紹介したRebro2027の新機能の一部とRebroCDEを、実機デモにてご紹介しました。デモ機の前にはお客さまに絶え間なくお立ち寄りいただき、実際の操作をご覧いただきながら、貴重なご意見やご感想を数多く頂戴しました。レブロへの期待の大きさを肌で感じる、大変有意義な一日となりました。

最後に

あらためまして、当社展示ブースへお立ち寄りいただいた皆さま、テクニカルフォーラムをご聴講いただきました皆さまには、厚く御礼を申し上げます。
次回はJECA FAIR2027 5/26(水)~5/28(金) インテックス大阪への出展を予定しています。
レブロの最新情報ならびに出展等の情報は、弊社ニュースメールより配信いたしますので、ぜひご登録ください。
展示会、テクニカルフォーラムでご紹介した内容へのご質問等はお気軽にお問い合わせください。

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